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シボレー K-20 ワイパーが動かなくなる


アメリカを代表するピックアップトラックのK-20です。有名なのはC-10トラックですかね。最近は凄い金額になってます。昔先輩がC-10トラックに乗っていて憧れました。
ちなみにCは後輪駆動でKは4輪駆動車です。
雨の日にワイパーを作動していたら動かなくなってしまった様です。原因は何でしょうか?
 

電装備品の診断はまず問題部品に電気が来ているかどうかを疑う


現代の車の様に診断機で全てを診れる様な車ではありません。やっぱり経験も無いとなかなか難しいかもしれないです。でもまず初めにすることはこのワイパーモーターに電気が来ているかどうか?これが最初の診断です。
電器が来なければ動くわけないですからね。これはどんなに車が変わっても同じです。やっぱりこのK-20のワイパーモーターには電気が来ていませんでした。
となれば、次にヒューズ切れを疑います。電装部品の故障診断は、とにかく難しく考えないこと。順を追ってみていきます。
 

電気が来ていないのはヒューズ切れでした。

ヒューズ切れてましたね。予想通りです。ヒューズ切れていればワイパーモータに電気は流れませんね。このk-20は古いクルマなんでこんなヒューズ使ってます。
菅ヒューズです。見たこと無い人もいるかなー

ところでヒューズとは何ぞや?という人に
「ヒューズは、回路の異常状態(短絡や過負荷など)による過電流によって機器が危険な状態になることを防止する目的で使用されます。」です。
この文に故障診断をするのにとっても重要なことが書いてあります。皆さんわかります?
答えは 異常状態が 短絡(ショート)や過負荷 これです!ヒューズが切れるのは何かしら配線が接触していてショートしてしまうか、電装品(このK-20でしたらワイパーモーター)にヒューズ切れを起こすほどの抵抗がかかっているか、このふたつしかありません。
だいぶしぼれてきましたね。あとは実車でヒューズ切れを再現してみます。配線を揺すってショートするか試してみたり、ワイパーモーターに手を当てて温度を測ってみたりします。
抵抗がかかっていれば温度が上がりワイパーモータが熱くなってくるはずです。
 

ワイパーモーターのヒューズ切れはモーターに抵抗がかかっていた様です


いろんな配線をゆすってみたりしましたがショートする気配が無いので、ワイパーを動かしたまましばらく様子を見ているとモーター付近からうっすら煙が出てきました。
原因はこれです!ワイパーモータに抵抗がかかっていた様です。そのせいでモーターが過負荷になりヒューズが切れてしまうのです。
これがわかれば後は簡単。ワイパーモーターを交換!と行きたいところですが・・・古いクルマはそうはいきません。純正品、社外品共に本国アメリカにもありません。
モーターを分解整備します。バラせるところまで分解し各部点検整備でグリスアップしました。
 

元通り組み上げてワイパーを動かしてみます。以前の様に煙が出でくることも無くスムーズに動きます。当然ヒューズも切れません。修理完了です!
部品が無いのでどうしようかと思いましたが、うまくいきました。お客様にも喜んで頂けると思います!!

 

 

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