走行距離148,000kmのバネットトラック。調子はとても良い車です。
車検でお預かりしました、会社でお使いになられている車です。
年間の走行距離は3,000kmと比較的に少ないので消耗している個所は少ないと思いますが、
車歴が14年ありますのでどうでしょうか?
フロントロアアームのボールジョイントブーツにひびが入っているのがわかります。
タイヤとボディーを接続する大変重要なパーツ~ロアアーム~のジョイントを保護するためにあるのがボールジョイントブーツです。
こちらはアッパーアームのボールジョイントブーツです。やはり膨らんでる部分にひびがありますね。
「車検」だけを考えればこの状態では合格します。問題無いと言うことになりますが、このまま交換を怠ると次の車検までにはブーツが切れて中から潤滑グリスが飛び出し正常な潤滑ができない状態となってしまうでしょう。普通に乗っている状態ではその故障を気付く人はいないと思います。知らぬ間にジョイントの潤滑不足による脱落により走行不能という怖い事態が起きる可能性もあります。
ボールジョイント本体すべてを交換が基本ですが
こういった場合は保護ブーツだけではなくボールジョイント本体ごと交換作業が基本となりまが、今回の場合はボールジョント本体に問題がないと判断できましたので、保護ブーツのみの交換をしていきます。部品代金を比べれば約1/10程度の金額に抑えらえます。
ブーツのみを交換しているところです。こういった場合の整備はお客様にわかりやすく状況をお話して、どのような整備がお客様にとって1番良いのか考えながらの作業です。金額は良いので最高の修理をお願いします。というお客様もいらっしゃいますので、その場合は金額は高くなりますがボールジョント本体ごと交換もします。
普段問題なくお乗りになられている車もどんな危険が潜んでいるかわからないのです。私たち自動車整備士でも乗っているだけでは気づかない故障もたくさんあります。車検の大切さが良くわかります。
又、自動車整備と一言で言っても様々な整備方法があるがわかって頂ければと思います。
今回もこの車検により未然に事故が防げたと感じでおります!