株式会社オートサービス若林では「LINE@」で最新のニュース・情報を発信しています

86 エンジンチェックランプ点灯 修理

86です。ローダウンにWORKのホイルかっこいいです!なんとHKSスーパーチャージャー搭載車両です。チェックランプが点灯したという事でお預かりしました。


スキャンツールにて確認します。エンジンチェックランプが点灯したという事は何かしらの異常状態を車が感知したという事です。その時の状況がすべてコンピューターに記録されております。それをこのスキャンツールを駆使して呼び出していきます。

結果はP0172リッチ異常と出ました。これは厄介なコードです。リッチ異常とは何かしらの原因で燃料が理論空燃比より濃い状態です。という事です。~何かしらの原因~はわかりません。不良部品の特定ができないので、さらに突っ込んでスキャンツールを見ていきます。

データモニタで現在各センサーがどのような状況なのか注意深く見ていきます。リッチ異常は空燃比異常ですので、A/Fセンサ電圧や、O2センサ電圧を見ます。A/Fセンサ。O2センサ共に空燃比を監視している部品です。マフラーについてます。確かに燃料が濃い数値を指してます。

実際に排気ガスを測定すると燃料が濃いことがわかります。原因はなんでしょうか?
一番疑うのはO2センサー不良になりますが、データモニタの数値を見る限り際立って異常な数値ではありません。O2センサーの状況は電圧にて表示されますが、激しく数値が変化するのでなかなか正常か異常か判断に苦しみます。

次に疑ったのは吸入空気量です。これはエアフロセンサーという部品で監視しております。なぜ吸入吸気量を見るかといいますと、原理はこうです。
●エアフロセンサーが故障して吸入吸気量を異常数値でコンピューターに送る。(今回の場合は実際の吸入量より多い数値)
●その数値を読み込んだコンピューターが実際よりエンジンが多く空気を吸入していると勘違いし、それに見合ったガソリンを噴射している
●そのため濃い空燃比となってしまっている
●結果リッチ異常の警告を点灯させている
と、こんな感じではないかと仮説を立てます。

この仮説を立てるのには、やはりエンジンの電気制御はどの様になっているか、各センサーはどの様な働きをしているかなど熟知していなければなりません。やはりスキャンツールだけでは車は修理出来ませんね。経験と知識が必要です。

吸入吸気量は3.00g/sを示してます。この数値も激しく変化するので判断に苦しみますが、アイドリングとしては異常な量の吸入量だと思います。
という事で今回はエアフロセンサーを新品に交換することにしました。

エアフロセンサー交換後のデーターモニタの数値はほんの少しの変化しかありませんでしたが

エアフロセンサー交換後改めてデーターモニターを確認しましたが、吸入吸気量の数値は非常に微量の変化しかありませんが、下がっているのは間違いないです。このほんの少しの変化をどう見るか。正常になったのか、又は変化が無いのか。こういった時の判断は経験しかないと思います。

データモニタの変化は微量でしたが、実際の排気ガスを測定したら、エアフロセンサーを交換する前より明らかに数値が下がってました。今回はエアフロセンサーの故障で間違いないと思います。

優秀なスキャンツールを使用しますと、即座に故障個所の特定ができてとてもスピーディーな修理が可能になりました。ただ、今回の様に故障部品の特定ができないケースですとやはり知識と経験が必要になります。自動車修理は仮説です。その仮説を立てるのにスキャンツールはとても便利な道具です。

タイトルとURLをコピーしました